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 60点(全体)
(angel199) ,2014-11-14 ,ID:c123207
地球の許容限界を超えた人類が遺伝子レベルで自殺していくという救いが無い話。ただ許容範囲内に縮小してもこのプロセスは止まらないため、当初この自殺遺伝子を社会に応用した科学者の人口管理的な意図を超えていく。現に人口管理の最たる例であるセカンドアースの責任者は隔離され狂気に陥った集団に虐殺されるのである。未来に希望を託して冷凍睡眠下にあった主人公は眠らざるえない状況そのものを求めていたヒロインたちに唐突に起こされ非情な現実を戦いを通して受け入れざる得ないのだが、自らの決定因子をヒロインとの関係の中で見出し過酷な地球環境の中で生きていくことを決意する。ただヒロインの中には主人公の自殺遺伝子を受け継ぐであろう子供がいるのである。おそらくこのことが意味するのは主人公やヒロイン自体に希望はなく、異なる二つの性質の混合によって生まれる新しい命という有性生殖という古いシステムの有利性だろう。これはおそらく一世代ごとに進化するブルーにはない特徴である。中盤以降、ヒロインが主人公にこだわるのはあくまで主人公を宇宙につれていくという自分の任務を貫徹しているからであってあくまで命令であるとか軍だとかは最終的にあまり意味がないのである。軍などの組織も党内政治の帰趨によって変わりその基準は一貫しないことはセノがヒロインの反逆を利用してスリーパーの状況を把握していたことからもうかがえる。ブルーとの闘争や全体主義下のために人間的な感情を抑制された登場人物たちが主人公との関わりのなかで時折みせる感情表現はたくみでその命があっさり奪われていく様は印象的。たとえば主人公が守ると約束した少女が死の間際に廃墟の中からこちらを眺める視線はかなり訴えるものがあるのだがその死はおそらく少女も当事者も気づかないまま作業的に一瞬で行われるのである。
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