アニメ評価データベースさち

プラネテスのレビュー/感想

アニメさちTOP/プラネテスの作品情報/レビュー/個別

90点(全体) (napier) ,2014/3/24

(ネタばれ)前半は割と自由な展開が多いですが、そこで扱われる題材は後半の回想で見事にまとめられていきます

議長の息子が言うように個人の財産だけでなく才能も受け継がれる所有物であり、そんな理不尽な世の中で生きるには理不尽を受け入れた上でなおも愛や希望を失わないことが必要です。夢と現実、社会と個人、先進国と後進国、自己と他者などの対立は、放浪中のユーリがインディアンに教えられたようにきれいに割り切れるものでなく、二項対立の間で宙吊りにされるしかありません。けれども孤独に徹したことでかえって田名部の白紙の遺書から他者の孤独を知り「全てが繋がっている」というライプニッ的な予定調和を学んだハチマキや、テロの罰を受けることでもう一度社会に戻りたいと言ったクレアに顕著に見られるように、一度は極端に突き抜けることで孤独の反転のようなことが起こるものです。これがライプニッツのモナド論や独我論の本当の目的であって、自己の輪郭をはっきりさせることでかえって他者がよく見えるようになり、二項対立の宙吊りが、両極に引き裂かされる綱引きから、両極を弾力的に行き来するバネの共振に変わるのです。中間には居ても、風見鶏のように向きを変えるのが課長らのタイプで、弾力性のないために失敗してぷっつんと気力の糸が切れてしまったのがハキムです。出掛けるためには帰ってくる場所が必要だと先生がハチに言い残したように、どんなに遠くに離れても切れない弾力的な関係を地上の田名部と築いて遥か彼方の木星に旅立って終わるのも非常に美しいラスト。「ケ」を言わせようとする田名部と、とうとう「結婚しよう」→「うん」と言わせて「お前の負け」と返すハチマキとのしりとりシーンと合わせて視聴後に感慨が残る作品。


アニメさちTOP/プラネテスの作品情報/レビュー/個別


無料ゲーム300以上♪
麻雀/RPG/恋愛!!



あにめさちのQ&Aこのサイトについてお問い合わせ


携帯アクセス解析