差別について考えさせられる奥深いアニメ。キャラクターの見た目とは裏腹に、差別に対して警鐘を鳴らす真面目な仕上がりになっている。差別の対象として亜人を使っているのも上手い。
主人公の先生は、亜人らをただ異端として見るのではなく、客観的にどういう生き物であるのかを考えたうえで、思いやりを持って接する。そんな先生に亜人は惹かれていく。つまり、差別を受ける側は、ただ同情されたいわけではなく、自分を客観的に理解してほしいのである。この作品は人間の差別的側面を非常に上手く描いている。亜人を用いることによって、少しポップで間接的な表現になるし、亜人まで突き抜けることによって、より分かりやすく差別構造を描くこともできる。学校の教材としても使える良質作品。