この作品は人生の哀愁のようなものに共感できるかどうかで評価がまるきり変わりますが、ハマれば一生物の非常に希少な作品になり得ます。作品の特色として近親間の恋愛が引き合いに出されますが、それは作品の一要素でしかなく、ひいては物語を引き立てるものでありそこ単体の物珍しさで見るものではありません。
この作品の希少さとは以下の性質を指します。人の内面を現実的に、誇張や過剰に演出せず純粋に伝えていること、それでいてアニメ、漫画的な絵なので実写で俳優が演じるような行き過ぎた現実感がなく、心に伝わるものだけがリアルであとは余計なリアリティーが無くすんなり心に染み入る。
かといって気取った芸術性のような作風ではなく、もっと人間くさい叙情的な描写であり、演出力も高い。
それから、音楽も非常に素晴らしいです。夏目友人帳の作曲家が担当しているといえば分かる人もいるでしょう。
2000年代前半の妹萌えアニメに混じってよくこんな内容重視の作品が作れたものだと思います。