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ミチコとハッチンのレビュー/感想

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83点(全体) (mtsfox) ,2017/5/6

(ネタばれ)テーマは「旅」
この作品の特筆すべきところは全年齢描写力か。総じて大人テイスト。
一気見したので楽しめたが、人によっては2クールは長く単調かも。

全年齢、0〜10代(ハッチン)、30、40、50、60、70代が明らかに描きわけられていてまるで実際どこかにいそう。道端に立つスナイパー老人は素晴らしい。

好評価、酷評がわかれるのは、大人向け作品が好きかどうかのほか視聴層が大人向け作品と各パーツを理解できるかどうかだろう。
それが凝縮されているのは、トマト農園のヒラリー元妻がミチコ逃亡を助けるシーン、スナイパー老人の行動、孤児院の老婆が逃げた子供の盗んだ金をとりあげないシーン。

ミチコをかわいい女と思えるかどうかと子供の価値という二つのメインパーツを理解できてはじめて面白いと思えるので、それができないと一気に単なるラテン系の雰囲気だけのアニメに堕し話数の多さの意味がわからなくなってしまうだろう。ラストシーンのハッチンの衝動の強さは話数と比例するのだ。寅さん?

大人向けということはすなわち視聴者が大人でないと理解できないということ。
単に年齢だけでなく、恋や愛憎や劣情やら子供を育てるあらゆる経験で醸成される感性、老成が必要。逆言すれば卓越した感性があれば高校生でもわかる人にはわかるが、モンスターペアレンツには一生わからない。

昭和の時代には実写にせよドラマや映画で日常的に描かれていたこの作品と同じパーツやテーマは2017現在あまり見られなくなった。またあったとしても酷評されがちなのは、視聴年齢層が若くなった影響か。子供は登場人物がステレオタイプでないと理解しない。全盛のラノベ登場人物には「直情型」「熱血」「無口」「ヤンデレ」「妹」の数パターンしか出てこず、出きったらエンディング、年齢はみんな15歳〜22歳。それはそれで楽しめますけどね。
一方この作品の登場人物は15歳〜20代はひとりも出てこずミチコとハッチン以外すべて「大人」設定で悪役でさえ全員ハッチンに優しい。これも昭和の人情ドラマ。萌えもロリも中二も超絶バトルもなにもないから、それら成分がないとダメなひとにはとことん退屈かも。

ラテン系、多人種、非白人崇拝の雰囲気はカウボーイビパップの延長で楽しむことができた。


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